漢方で腸内環境を整える

漢方薬は、体調不良や滋養強壮などさまざまな目的に使用されます。胃腸など消化器機能の改善にも効果が期待できるほか、腸内環境が悪化しないよう整えるのにも役立ちます。 ここでは、腸内環境の改善に効果的な漢方薬や、漢方を使うメリットについて詳しく紹介していきたいと思います。

漢方を使った腸内環境改善の概要

漢方学では、便秘や下痢などの体の不調は「水」「気」「血」のいずれかに異常が起きており、それらを整えることで改善効果が得られると考えます。 下剤など、西洋医学の薬のように疾患やトラブルそのものにアプローチするのではなく、人体を構成している要素のサイクルや循環を整えていくことで、腸内環境も含めた体のトラブルを改善していきます。

腸内環境改善のために漢方薬を処方する場合、下剤としての効果があるものや、体の中の水分を調節するものなどが処方されます。西洋薬のように強力な効果があるわけではありませんが、体質に合うものであれば効果的に症状が改善していきます。 漢方薬は体質との相性が重要になりますので、漢方外来など専門医を受診し、体質や症状に合ったものを処方してもらうと良いでしょう。

腸内改善に効果的な漢方薬とは

ここからは、腸内環境の改善に効果的な漢方薬を紹介していきます。

人参湯(ニンジントウ)

胃腸虚弱、下痢、嘔吐、胃痛、腹痛、慢性胃炎など消化器官に関する症状に効果的な漢方薬です。腸内環境の乱れに対してアプローチができるほか、体力が少ない時や冷え症の方にもおすすめです。

一般的には滋養強壮薬として使われますが、悪玉菌によって弱った胃腸機能を高めてくれるので、消化器官の働きの促進にもつながります。消化器機能を整えながら、気力と体力の回復を助けてくれます

桂枝加芍薬湯(ケイシカシャクヤクトウ)

古くから用いられている漢方薬のひとつで、腹部膨満感や胃腸の弱った方にも使える漢方薬です。後述する大黄甘草湯が合わない方、大黄の成分が合わない場合などに使うことができます。 お腹の痛みを和らげてくれる芍薬のほか、体を温めて内蔵機能を活性化させてくれる生姜も配合されています。腸の過剰なぜん動運動を抑えてくれるので、便秘と下痢を繰り返す「過敏性大腸症候群」を抱えている方や、お腹にストレスを溜め込みやすい方にも向いています。

大黄甘草湯(ダイオウカンゾウトウ)

大黄甘草湯は、腸内にアプローチする漢方薬の中でも、便秘に特化している漢方です。特に便秘に効果を発揮する漢方です。便秘を解消する大黄と甘草の2種類から構成されています。 主に配合されている「大黄」は、漢方に使われる生薬の中でも特に大腸を刺激する成分を含んでいます。それに対して甘草は、排便の際の腹痛などを緩和する成分を含んでいます。大腸を刺激しながら無理なく排便を促すということで、しつこい便秘にもゆるやかな改善が期待できます。

平胃酸(ヘイイサン)

平胃酸は、消化不良をともなう胃もたれや吐き気、またそれにともなう下痢などに対して用いられる漢方薬です。 中程度の体力がある時、または食べ過ぎなどの際に効果的であり、胃腸の機能改善に良いとされる6種の生薬を配合しています。

漢方薬のメリット

漢方薬は西洋薬に比べて効果がゆるく、体に負担をかけない優しい効き目が特徴的です。腸内環境が乱れている方の場合、急に便秘や下痢を解消するというよりも、体質から変えていかなければならない場合があります。そのような場合には、体のさまざまな機能にはたらきかける漢方薬がおすすめです。

漢方薬は調合する生薬の種類や分量を調節することによって、その人に合ったオーダーメイドの調合が可能になります。 一時的に便を排出させる下剤とは異なり、胃腸機能に働きかけながら、自然に便を排出させたり、腸内の水分量を整えたりといった効能を期待することができます。 漢方は効果がゆるやかであるため、長期間服用しても問題はありません。むしろじっくりと症状を改善したり、体質改善にもアプローチできるため、安心して腸内環境を整えていくことができます。

漢方薬のデメリット

漢方薬には体質との相性があるため、最初に飲んだお薬が必ず腸内環境を改善するとは言い切れない部分があります。そのため、いくつか種類や処方を変えてみて、体質に合うお薬を求めていくことが大切です。

また、安全性の高い漢方であっても体質や疾患(既往症)によっては使用ができない場合がありますので、必ず専門医の診察を受けられることをおすすめします。 西洋薬のように即効性が期待できるわけではありませんが、それでもゆっくりと確実に症状にアプローチをしていくことができますので、市販薬に抵抗がある方でも比較的摂取しやすいお薬と言えるでしょう。 顆粒タイプ、粉末タイプの漢方薬が一般的ですが、抵抗がある方はサプリメントタイプがおすすめです。生薬特有の苦みや臭みがなく、スムーズに飲み下すことができるので、日常的に摂取する場合にもおすすめです。

漢方は、人によっては長期的に付き合っていくものです。食事などに併せて摂取したり、外出先に持ち運ぶ場合には、漢方を配合したサプリメントを活用してみてください。

管理栄養士の水谷さん

 水谷俊江さんプロフィール

30~40代の大半を南米・北米で生活し、改めて日本人の食文化の偉大さを痛感。帰国後、美容クリニックや企業でのダイエット指導、特定保健指導での相談業務に携わる。現在は、「食」を中心に健康や美容に関するコラム執筆やダイエットコーディネーターとして活躍中。世界中、どこに行っても食べることが趣味。楽しく美味しく食べるため、健康とダイエットをライフワークと考えている。
水谷さんのブログ:http://ameblo.jp/ds-kanrieiyoushi/

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